水中に打ち込むコンクリートのことで、海中の橋脚基礎、護岸、防波堤などに用いられます。
打ち込み方法にはいろいろな工法が用いられていますが、一般によく用いられているものとして、トレミーと呼ばれる管を通して、水中コンクリートを打ち込むトレミー工法があります。
いずれの工法を用いても水中コンクリートに用いる生コンは、空中で打ち込む場合に比較して、下記のような点を製造時に考慮することが必要です。
- 水セメント比は、土木学会では50%以下、建築学会では場所打ちコンクリート杭は60%以下、地中壁は55%以下とするようになっています。尚、単位水量は建築学会では200kg/m3以下となっています。
- 単位セメント量は、土木学会では370kg/m3以上、建築学会では場所打ちコンクリート杭は300kg/m3以上、地中壁は350kg/m3以上とするようになっています。
- 材料の分離を少なくするため、単位セメント量を多くするとともに、細骨材率も大きくし、良質なAE減水剤を用いて粘性に富んだコンクリートとする。最近では水中不分離コンクリートとして応用している。
- スランプの標準は、土木学会ではトレミー、コンクリートポンプを用いる場合13~18cm、底開き箱、底開き袋では10~15cm、建築学会では21cm以下となっています。