島根県松江市殿町にある平山城で、慶長5年(1600年)に関ヶ原の戦功により出雲の領主となった堀尾吉晴は、慶長12年から足かけ5年の歳月をかけて築城した。
別名、千鳥城(ちどりじょう)。天守が現存し、国の重要文化財に指定されている。城跡は国の史跡に指定されている。
松江城は松江市街の北部に位置し、南に流れる大橋川を外堀とする輪郭連郭複合式平山城である。宍道湖北側湖畔の亀田山に築かれ、日本三大湖城の一つでもある。なお、城の周りを囲む堀川は宍道湖とつながっており薄い塩水(汽水域)である。
構造は、本丸を中心に据え、東に中郭、北に北出丸、西に後郭、東から南にかけ外郭、西から南にかけ二の丸が囲む。二の丸の南には一段低く三の丸が配されている。
江戸時代には松江藩の藩庁として、出雲地方の政治経済の中心となったが、明治時代初頭に廃城令によって存城処分(陸軍省所管)となったため、天守以外の建物はすべて払い下げられ撤去された。城跡は現在、松江城山公園として利用され、また、江戸時代初期建造の天守を有する城跡であり、天守は山陰地方の現存例としては唯一である。天守からは宍道湖を眺望できる。
● 所在地 | 島根県松江市殿町1の5 |
● 城の種別 | 平山城 |
● 築城者 | 堀尾吉晴 |
● 築城年 | 慶長16年(1611年) |
● 遺構 | 天守閣(重要文化財)、一の門・多聞櫓・太鼓櫓・中櫓・南櫓(復元)、内堀以内(史跡) |
● 天守閣構造 | 木造 本瓦葺5層6階 |