現在の姫路市街の北側にある姫山および鷺山に築かれた平山城で、江戸時代初期に建てられた天守や櫓等の主要建築物が現存し、ユネスコの世界遺産や日本国の特別史跡となっている。
姫路城は、中世に赤松氏が姫山に城を築いたことから始まり、戦国時代後期には羽柴秀吉が居城し、江戸時代には姫路藩の藩庁として最初は池田氏、のち本多氏や酒井氏などの譜代大名が入城した。
明治時代には陸軍の兵営地となり、歩兵第十連隊が駐屯していた。この際に多くの建物が取り壊されたが、大小天守群、櫓群が当時の陸軍省の働きかけによって名古屋城とともに国費によって保存される処置がとられ、太平洋戦争においては空襲に見舞われたものの、天守最上階に落ちた焼夷弾が不発弾となるという幸運もあり奇跡的に焼失を免れた。
天守が国宝指定された所謂『国宝四城』の一つであり、近世以前の建造物が多数現存する。そのうち大天守、小天守、渡櫓等8棟が国宝、74棟の各種建造物(櫓・渡櫓27棟、門15棟、塀32棟)が重要文化財に指定されている。
● 所在地 | 兵庫県姫路市本町68 |
● 城の種別 | 平山城 |
● 築城者 | 池田輝政 |
● 築城年 | 慶長6年(1601年) |
● 遺構 | 大天守・東・乾・西小天守など8棟(国宝)、櫓27棟・門15棟・堀32棟(重要文化財)、中濠以内(特別史跡) 平成5年12月11日世界文化遺産登録 |
● 天守閣構造 | 木造 5層6階地下1階 |